たいへんだー
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7合9勺から7合まで40分。ほぼ目安通り。だいぶ高度を下げたので幾分体調が良くなったのか、それとも私があんまりせかしたからなのかはわからないが、とにかく3人は先を急ぎ、
7合目日の出館到着。この先は大砂走りへの分岐点。ここを過ぎたら、もう戻れない。
7合→走り6合→新5合5勺→5合目という約2時間の道中に、逃げ場はない。
そのとき、山小屋にいたおっちゃんが言った。
「あんたたちはもう下りるだけでしょう〜だったら濡れるくらいなんてことないよ〜」
そしてこの時、幸か不幸か、霧は引き雨は止み雷さえも遠ざかっていた。
行くしかない。今のうちに。
決死の覚悟。しかしこれが完全な素人考えであったのは言うまでもない。
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12時45分、7合目出発。楽しみにしていた砂走りへ。『下山道として人気』というだけあって、上りの倍は人がいる模様。ただ、走り6合までは足元の砂が浅く、あんまり調子に乗るとうっかり怪我をしそうになる。雨も今のところない。時折霧が深くなるけどそのくらい。雷はまだ遠いが、恐いことには変わりないのでとにかく先を急ぐ。私たちがどんだけ先を急いでいたかというと、
走り6合から新5合5勺までを15分で駆け降りるくらい急いでいたのであります。高度で900メートルくらいあります。距離はー、知らん。まんが日本昔話でいうところの、転がり落ちるように逃げ帰る、をまさに体現。もはや楽しんでいられない。
そうこうしてる間に雲はみるみる濃くなり再びバラバラと降り出す雹、視界には延々続く砂地とものすごい色した空のみ、まさにこの世の終わりみたいな風景。恐い、恐すぎる!
こんな悪天候の中でも、登山道を見遣ればちらちらと人が。下山道にしたって、足痛そうにしてる年配の夫婦連れやら子供連れのご家族やらをガンガン抜いて走ってきたわけです。危ないのは俺っちだけではない!!頼む、雷!お願いだからどっか行ってくれ!
そんな願いも虚しく雹はいつしか豪雨に(地元観測1時間80ミリ)、雷鳴と稲光はすぐそこに。
ああ・・・、マジで死ぬるかも。